第4章:問題学習で問題を学ぶ




 

概念を理解した後は問題を学べ

今回は問題学習についてお話したいと思います。勉強の一般的な流れでいうと、「問題を学ぶ」に該当します。

 

 

※上記の図がわからない方は以下の記事を参考にしてください。

第1章:勉強の一般的な流れ

 

二次関数や三角関数などの概念を理解した後は何をしなければならないのでしょう。先ほどから何度も出ていますが、「問題を学ぶ」必要があります。「問題を学ぶ」とは、問題を解くことではありません。問題自体を解答解説も含めて分析することを言います。

なぜ問題を分析しなければならないのでしょうか。それは、問題は知らない限り解けないからです。

一般的にテストとは、あるテーマ(概念)を理解しているか確認するためのものです。そのテストで用いられる道具が問題です。様々な角度から理解度をチェックするためにも、一つのテーマ(概念)には複数パターンの問題が用意されています。

 

 

そしてほとんどの人は、問題として問われるパターンを知らなければ解けません。もちろん世の中には、全く知らない、見たことのない問題を解く天才がいます。ただそれは人生かけて難問を解きノーベル賞を得るような数学者や物理学者です。こういう人たちは、たしかに知らない見たことのない問題に挑戦します。しかし、ペンペン先生も含めて多くの人は、全く見たことのない問題を解くほどの力を求められてはいません。つまり、テストで、わたしたちが解かなければならない問題はすべて過去に出題された答えのわかっている問題なのです。

一見新しい問題が出題されたとしても、それはすでに存在する問題を少し改変しただけのものです。したがって、問題を解けるかどうかは、いかに多くの問題を分析して知っているかが重要なのです。

 

 

では問題の何を分析すればよいのでしょう。大きくは二つあります。

一つは問題パターンです。どのような問われ方をするのか。問題には必ずパターンがあります。それを分析します。問題パターンを分析することで、どの知識はどんな形で問われやすいのかがわかります。すなわち重点的に勉強すべき内容がわかるのです。

もう一つは問題パターンに対する解き方、解く流れです。問題パターンが共通していれば、解き方も概ね共通しています。したがって、ある問題パターンの解き方を一般化し習得するだけで、何種類もの問題を解く力がつくのです。

この二つを分析することで、効率的かつ効果的に学習することが可能になります。

+αで、問題を解く際のひらめきを生むきっかけや、つまずいた際のリカバリー方法など、問題学習を通して学べることはたくさんありますが、最低でも上記二つは必ず分析しましょう。

 

 

問題学習で守るべき二つのルール

次に問題学習をする上での二つのルールをご紹介します。

一つは「問題を解かないこと」です。冒頭でも述べたように「問題を解く」と、「問題を学ぶ」は異なります。「問題を解く」は想起練習の一つです。想起は人間の学習メカニズムで、何らかの情報をきっかけに、長期記憶から思い出す作業を言います。その想起力をつけるためのトレーニングとして想起練習が複数存在するのですが、その中のテスト練習に「問題を解く」は該当します。問題を解くときは、問題を読んで理解し、それをきっかけに情報を思い出し、解答解説は見ずに答えますね。これは想起練習であり、勉強の流れでいうと、アウトプットに含まれます。

 

 

一方「問題を学ぶ」は、問題を分析することです。なので、問題を見たら、すぐに答えを見ても構いません。問題を解くわけではなく分析するのですから、問題の解答解説も含めて、ひとつの学ぶべき内容です。したがって、問題を理解したら、躊躇せず解答解説を読んで理解し、パターンと解き方の流れを分析しましょう。

もう一つのルールが「一問に時間をかけすぎないこと」です。問題学習は、できるだけ多くの問題パターンと、解き方を分析する段階です。限られた時間の中で多くの問題を分析するためには、一問にかける時間を短くしなければなりません。一つ目のルールとかぶりますが、問題を解くと時間がかかります。そもそも、まだ問題を解く段階ではないため、すぐに解答解説を読み、可能な限り短時間で分析をしてしまいましょう(※もちろん分析する上で必要な時間はかけなければなりませんよ)。

以上のルールを踏まえた上で行っている、ペンペン先生の問題学習法をご紹介します。

 

 

ペンペン先生の問題学習

ステップ①:問題を見て理解したらすぐに解答解説を見る

まず問題を見て理解したら、躊躇わず解答解説を見ます。何度もいうように、今は問題を学ぶ段階であり、問題を解く段階ではありません。

 

ステップ②: 解答解説を参考にフローチャートを理解する(軽くメモする)

問題を解く流れを私はフローチャートと呼んでいます。答えをなぞりながら、問題に対し、まず何に注目をして、何から解き初めて、その次は何をして、途中でどの知識や公式がどのように使われ、答えが導かれているのか。全体のフローチャートを理解します。

 

ステップ③:解答解説を参考にポイントを抽出する(軽くメモする)

ポイントとは、他の問題パターンでも使えそうな考え方、テクニック、注意点などです。つまり応用できる知識を言います。フローチャートがあれば、理論上共通したパターンの問題を解くことができます。しかし、他のパターンの問題は解けません。一方、ポイントは、問題パターン関係なく共通する考え方や解き方、注意点なので、応用力に直結します。したがって、ひとつでも多く発見できるように、いつも意識してチェックしています。 

 

ステップ④:フローチャートとポイントを残す

理解したフローチャートや抽出したポイントは忘れても構わないように、別用紙もしくは解答解説の隙間にメモとしてまとめます。人間は忘れる生き物です。それを前提に勉強するのであれば、メモは欠かせません。さらに問題を見て、フローチャートとポイントを思い出すといった復習ができるので、メモは復習の効率化にもつながる一石二鳥の作業なのです。

 

 以上が、ペンペン先生の問題学習法でした。最後にこの方法を教えた生徒が作ったフローチャートとポイントのメモを例として共有しておきます。

 

フローチャート、ポイントの例

※これから紹介する用紙には問題文が書かれていますが、実際は問題文をメモとして記載する必要はありません。

 

【例①】

 

 

これは理想形のフローチャートです。上の赤で囲まれている部分が、問題の解き方の簡単な流れ。すなわちフローチャートです。そして下の赤で囲まれている二つの領域がポイントです。ポイントでは「この手の問題は二つのアプローチ方法があること」を解答解説から抽出しています。上手なまとめです。

 

 【例②】

 

 

こちらも、フローチャートとポイントをシンプルにまとめています。

 

【例⑤】

 

 

同様です。シンプルにまとめてくれています。

 以上が、わたしの生徒が作ったフローチャートとポイントです。ここまでメモすれば、一旦忘れたとしても理解した内容がすぐに蘇ってきます。また復習も効率よく行うことができます。

 

問題学習はこれほど重要なものですが、意識的に学んでいる人はそう多くありません。そんな人が陥るパターンとして「定期テストでは点がとれるけど、模擬試験では点がとれない状態」があります。定期テストの場合、学校のことをきちんとこなす人であれば、学校の授業や問題集を通して無意識にテストに出る問題パターンを分析しているので、点をとりやすいです。

しかし、模擬試験は学校で学んだことが必ずしも出るわけではありません。すなわち、学校の授業や問題集だけでは、模擬試験観点でみると問題学習が不十分なのです。したがって点がとれなません。では何が必要かというと、市販されている問題集を用いた問題学習です。全国の学生が使うような王道の問題集で構いません。そうした学校で配られる以外の(中には青チャートなども学校で配られることがありますが)、教材を用いて問題学習を行うことが、模擬試験で点をとるための解決策となるのです。

いかがでしょう。問題学習の重要性がご理解いただけたでしょうか。自分の勉強で問題学習が抜けていた方はすぐに取り入れましょう。それが得点力アップに直接つながる学習法です🐧










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