第8章:暗記方法




暗記は本当にダメなの?

 

皆さん、暗記は得意ですか?
おそらく苦手な人が多いのではないでしょうか。

 

私も嫌いです。

 

実は受験業界では

 

「暗記を制するものが受験を制する」と言われるほど

暗記は大切な力なのです。
理由は簡単。

第7章:勉強したことを身につける方法」でも述べましたが、

復習して身に付けるのにも暗記は必要です。

 

さらに単語も暗記ですね。

 

数学の解き方のフローチャート、ポイントを身につけるのも復習と同じなので、暗記が関わってきます。
このように、暗記はいつでも私達の勉強に必要不可欠なのです。

でも世の中

「暗記はよくない」
「詰め込み教育だから日本はいけないんだ」
「理解することが大事だ。暗記じゃない!」

 

と盛んに言われています。

 

なぜでしょう?

 

 

ちなみに皆さんは暗記と聞いてどのような勉強をイメージしますか?

【単純暗記】ですよね?
他の言葉でいうと【丸暗記】ですか。

この言葉を見るだけでも、テンションが下がりますが。。。
 

 

上記のように「暗記はよくない!」と叫んでいる人も
単純暗記=丸暗記のことを言っているのだと思います。

 

確かに、丸暗記も必要なときは出てきます。
しかし私が言っている暗記はあと二種類あります。

 

 

暗記物には

『単純暗記型』:単語のように物語、流れがなく独立しているもの。

『理解暗記型』:物語があり、理解し、関連付けて学習できるもの

『公式』:問題を解くための道具

の3種類があると考えます。
★文法は正確に言うと、単純暗記と理解暗記の2つの側面があります。
この三つすべて含めて、私は「暗記」と呼んでいます。

 

 

ここで辞典ではどう書いてあるのでしょうか。

 

あん‐き【暗記/×諳記】

[名](スル)文字・数字などを、書いたものを見ないでもすらすらと言えるように、よく覚えること。「英単語を―する」「丸―」「―力」

https://dictionary.goo.ne.jp/jn/8322/meaning/m0u/暗記/

 

 

スラスラいえる状態のことだそうです。

 

 

その状態になるための方法として、単純暗記がイメージされやすいですが、

 

実は他にも大切な暗記方法があって

 

 

それらについてはあまり触れることがありません。
今回は、

三種類の暗記について理解し、その方法の型をお渡しします。

 

 

 

 

暗記はヒット曲をカラオケで歌えるようになること

 

私たちはどのように暗記していくのでしょうか?

勉強で考えると、嫌になってくるので、ちょっと視点を変えて

 

『ヒット曲の歌詞を覚えてカラオケ歌える』という過程を考えてみましょう。

 

 

最近のヒット曲はいろんなところで耳にすることができます。
コンビニ、車の中のラジオ、友達が歌うカラオケ、テレビ番組

ヒット曲だからいろんな場面で取り上げられ、耳にします。

 

その中でもやはりサビ部分はよく聞きますよね。

何度も聞いていると、嫌でも断片的に歌詞を覚えてしまいます。なんなら口ずさんでしまったり、鼻歌歌ったり。

 

そうやって、知らないうちに、ヒット曲の一部が頭に定着します。
いいですか?全く意識していないんですよ。覚えようとしたわけじゃなくて

なんか頻回に聞いていたら、勝手に耳に残って、断片的に頭に記憶として定着してしまっている状態。

 

さてある日、友達とカラオケに行くことになりました。

最近同じ曲しか歌ってないなーと思っていたところ、よく聞くヒット曲について思い出し、おおまかな曲のリズムとサビは知らないうちに覚えたから、まあうたえるかなーと思って、

 

意気揚々とあたかも、得意曲かのように歌い始めます。

 

 

しかし、撃沈

 

 

リズムがとりにくかったり、曖昧だったところは、歌いにくい。

何より、今日初めてちゃんと見る歌詞・・・
あー失敗。

 

でもこれまで曖昧だったところは、あんなリズムだったんだ

あんな歌いだしだったんだ。
聞き取りにくかった歌詞は、実はこんな歌詞だったんだ!

とこれまでぼんやりとしていた歌詞の記憶に修正がかかります。
ここで初めて意識的に記憶に働きかけ、修正をかけます。

 

 

後日、ちょっとネットで歌詞を検索して、簡単に口ずさみながら2~3回歌ってみます。

 

するとなんと、歌える!!
歌詞を見ながらだったら完璧に歌えるようになりました。

 

ここまできたらシメタものです♪

 

次のカラオケでは意気揚々と歌い、自分の十八番に!

 

そして全く歌詞を見ずに歌えるようになります。

 

 

いかかでしたでしょうか?

皆さんに当てはまるかは分かりませんが、

暗記の流れをイメージできましたか?

 

この流れの中で、この人はつらい思いをしながら暗記した場面はありましたか?

ないですよね。

 

 

何が違うのでしょうか。

 

ここから考えると

暗記がいやになるのは、

 

 

「土台なしに無理やり完璧に暗記しようとするからです」

 

 

 

 

土台を作らず、完璧に暗記しようとするから嫌になる

 

 

もう一度ヒット曲をカラオケで歌えるようになるまでの流れを見てみましょう

 

①コンビニやラジオで何度も同じ曲を聞く

②嫌でも断片的に歌詞や、全体の曲の流れが頭に残る

③カラオケで一回歌ってみる

④撃沈したものの、初めてすべての歌詞や曲を意識的に触れて記憶に修正がかかる

⑤数回、意識的に歌ってみる

⑥歌えるようになりカラオケにいって、何回か歌う

⑦自然と歌詞を見なくても歌えるようになる

 

 

ではそれを単語の暗記に照らし合わせてみましょう。

 

①覚えようとせず、何度も単語帳を見る。英単語と意味を何回も見る

②嫌でも数個の単語の意味が頭に残る

③一回英単語だけを見て、自分で意味を言ってみる

④10個中5個しか言えず撃沈したものの、初めて単語の思い出すということを行い、記憶に修正がかかる。(あーこんな意味だったな!というアハ体験的な感覚)

⑤数回、意識的に覚えようとしてみる。

⑥頭に定着しちょっと自分で何回かテストしてみる

⑦自然と残りの単語も頭に定着し、英語の文章内でも単語の意味が分かるようになる

 

 

ちょっと無理やりですか?(笑)

でもこの流れが最も無理なく暗記できるやり方なのです、

 

 

多くの人は①から④の過程を踏まず、

いきなり⑤に行くから、しんどいのです。

 

土台を作ることで⑤の効果は無限に増大します。

 

 

本気で暗記する前に

①から④で暗記の土台を作れるかどうかが大事なのです。

 

 

 

 

暗記の土台作りは【暗記しようとしないこと】

 

暗記の土台とは

暗記しようと意識して暗記するのではなく、意識せず何回も見ていたらだいたい暗記していた、ぼんやりとでも暗記していたという状態です。

 

ヒットしている音楽をコンビニやラジオで何回も聞いていると、嫌でも断片的に歌詞を覚えますね。こんな状態です。

 

 

そして土台作りでは

 

『一回に触れる時間を長くするのではなく、一回の触れる時間を短くし、見る回数、触れる回数を増やすこと』

 

が重要です。

 

 

そのためには以下三点を意識する必要があります。

①暗記内容を明確にし二分以内に復習できる内容に集約すること
②常にポケットに入れておける暗記資料を作ること
③時間ではなく回数を重要視すること
(実はフローチャートも復習資料の1つなのです!)
(勉強方法その6でも述べた復習資料を作成する時のポイントもこの3つです)

「一回ですぐに終わる」時間的側面(①)

「すぐに見れる」アクセスの側面(手元に置いておける形(②))

 

を考慮し、自分だけの暗記資料を作成する必要があります。
そして一回で覚えようとするのではなく、何回も何回も短時間で暗記資料を繰り返して、音楽の歌詞をなんとなく覚えるようなところまでまずは持って行きましょう!

(カラオケで字幕があれば歌えるよ♪というくらいの曖昧さでよいです!)(③)。

 

 

このように土台を作ったら

本格的に覚えていく段階へ進みましょう。

 

 

すると、驚くほど覚えやすくなります♪

 

あとは繰り返すのみです!!!

 

 

 

暗記資料の作り方

 

暗記の土台を作るためには短い時間で何度も繰り返せるような、暗記資料を用意できるかどうかが勝負の分かれ目になります。

 

ここからは三種類の暗記型における資料の作り方と具体的な暗記方法について説明していきます。

 

 

上でも書きましたが、暗記資料としては基本的に

 

①暗記内容を明確にし二分以内に復習できる内容に集約すること

②常にポケットに入れておける資料にすること

 

が必須条件です。

 

 

 

単純暗記型

単語系の暗記(物語やつながりがないので一番嫌いになりやすい)で使う資料は、やはり単語帳を参考にするとよいでしょう。

非常にコンパクトにまとまっており、暗記資料としてはもってこいの道具です。

 

暗記方法はまず土台を作ること!!

時間ではなく回数。そして無理に覚えようとしないこと。
一回で時間をかけて覚えようとするのではなく、単純作業として、何回も口に出したりしながら「見る、読む」を一日何回も繰り返しましょう

 

何回も言いますが
ここでは意識して覚えようとしなくて良いのです。
土台を作ったら、英単語だけを見て意味を言ってみましょう。

そうすることで現時点での穴が見つかります。

 

でもその穴は初めて見るものではなく、何回も触れたことのある穴なので、すぐに埋めることができます。

 

そうやって土台ができて初めて覚えようとする作業に移ります。

 

 

 

理解暗記型 

 

世界史や地理、化学の暗記分野や数学のフローチャート、ポイントには物語、つながりがあります。

即ち理解できる内容を暗記する勉強ですね。これにもコツがあります。

 

まず理解暗記型は、一問一答のように単語として覚えてはいけません。

つまり単語のような単純暗記型のように勉強してはいけないということです。
できるだけ単純暗記は避けましょう。勉強嫌いへの第一歩になってしまいます。

 

理解型暗記科目は内容を説明できることが必要です。
二次試験の社会の問題を見てみたらよく分かります。

 

ということは、単語で覚えるのではなく、内容として覚えなければなりません。しかし内容を全て丸暗記などできるはずありません。

 

そこでオススメなのが、キーワードの関連性に注目することです。

 

覚えるべき内容の中には必ずキーワードがいくつか存在します。(キーワードは教科書に出ている太字になっているところや、問題集で穴埋めになっているところなどいわゆる一問一答で聞かれそうな単語です。)

当然ですが、キーワードは物語の中の重要なワードなので、それだけで独立しているのではなく、キーワード同士で関係し合い、全体の物語の流れを作っています。(対比関係にあったり因果関係にあったりと。)
以下キーワードを利用する手順を説明します。

 

①まずはキーワード同士の関係を理解し、簡単な関係図を作成しましょう。

★キーワード同士の関係図を書いたら、その図を理解するために何を参照したかをメモしておきましょう。でないと、二ヶ月後くらいに図のみを見たとしても説明は書いていないので、なぜこういう関係図になったか思い出しにくいです。よって、図の内容をすぐに思い出せるように、このキーワード同士の関係を理解するのに使用した参考書や、教科書などのページをちゃんとメモしておきましょう。

 

②キーワードだけを見ながら連想ゲームのように、これらのキーワードの関係性を説明できるように練習します。

この関連図を覚えていく時には、まずは「キーワードだけは見れる」というルールを作りましょう。

最終的にはキーワードも覚えないといけないですが、まずは理解の方を優先しましょう。理解した内容を覚える方がストーリーがあって覚えやすいのと、キーワードはどちらかと言うと、単純暗記に入るので、このように、キーワードを見ながら何回も関連性などを説明する練習、内容を理解して説明する練習をしていると、キーワードは音楽の歌詞のように自然と勝手にぼんやりと覚えることができます。(ここが土台作りとなります)

 

このように、キーワードを見ながら、説明できるようになったら、次の③でしっかりキーワードも含め暗記していきましょう!

 

③何もない白紙に関係図を口で説明しながら書けるように練習する。

ここはとにかく実践!!やるやるやる!!

 

問題を解きながら、アップデートしていく(必須)

皆さんの仕事は?
そうです。問題を解くことです。
このキーワードの関係図にまだ足りない内容があります。
それは問題の内容が含まれていないということです。

 

問題を解いていくと、新しい発見やキーワードの関係図を作る時には知らなかった内容などが出てくると思います。
それを自分が作った資料に、関係図にどんどん書き込みましょう!

いいですか!!!

この資料を綺麗に残していおく必要はありません。

どんどん汚くしていって、何回も何回も付け加えては、復習して、問題を解いて、さらに新しい情報を資料に書き込んで、復習して。

常にこの資料を共に勉強していく、あなただけの味方として扱ってくださいね!!

 

 

★参考資料として、私の生徒が作成したキーワードの関連図をのせています。

この問題集をベースに以下二つの暗記資料を作っています

 

 

当然、この図を作成するのに、優しく説明してある参考書を読んで、しっかりと理解してから、それをもとに作成しています。参考書とページを書かなければなりませんが・・・この資料には書いてありませんね。そこだけがちょっとまずいですが・・・。

この関係図を手元に置いて、そして何度も見返したり、この範囲の問題を解いて、図の中に新しく学んだ情報をどんどん書いていきましょう。この継続が知識の定着につながります。

必ず問題を解いてくださいね!!

★キーワード、何を覚えれば良いかわかりにくい、教科書や授業プリントでキーワードを把握しにくいと感じた場合、キーワードも内容もシンプルに文章としてまとまっているものを参考にしてみましょう。例えば、ワークや問題集にある文章の穴埋め問題です。
これをベースにして、キーワードを探し、参考書で調べながら、内容を図式化するのもオススメです。

★問題を解く練習を必ずしてください。その際は必ずこの資料をまず復習してから、問題を解きましょう。そして問題で新しく知ったことなどをメモしておきましょう!!付け加えていきましょう!!あなただけの暗記資料を完成させていきましょう!!

 

 

これが理解型暗記科目の勉強方法です。

例えば世界史の定期テスト対策をする場合

授業や自分で勉強する時に、覚えるべき内容の中でキーワードを特定し、これらキーワード同士の関係を、授業や資料集、参考書で理解し、関係図を書いてまとめます。この時点では覚える必要はなくて、とりあえず内容を理解することと、暗記のための資料のみを作っておけば良いです。この資料作りは学校の授業中にできたら最高ですね!

そしてテスト10日前まではキーワードを見ながら連想ゲームのように頭で説明して、音楽の歌詞のようにだいたい断片的に覚えてきたなーという状態に持っていきます。

テスト5日前には関係図を説明しながら白紙に書く練習

を行います。
これだけで、理解暗記型科目の点数は一気にのびますよ!!

 

 

 

公式 

公式を暗記するのは簡単です!!
1つだけ注意点があります。公式を教科書に書いてあるそのままの形で覚えないでください。

これだけはやらないでください。

これだと、覚えても使い方がわからないので、何の意味もなく、労力の無駄です。

公式とは問題の解く1つの道具です。
従って、必ずその公式を使って実際に問題を解きながら、体に実践的に覚えさせるのが効果的です。水泳のように、やりながら覚えていきましょう。
とにかく公式を使って実際の計算問題などをたくさん解いてみましょう。
そうすることで実践的に使用可能な形で公式が自然と身につきます。

 

公式をそのままの形で覚えないこと。

公式を使いながら身に着けていくこと!

 

この二つを意識して定着させていきましょう!!!

 

 

 

 

暗記は必要な力

 

少しは暗記に対して抵抗が薄れたでしょうか?

 

よく暗記は繰り返すことが大切だ!!と言われます。

 

しかしなぜ繰り返すことが大事なのでしょうか。

そこを説明できる人は少ないです。

 

繰り返すというのは、

①暗記のためのひっかかりを頭に作る(土台作り)

②暗記の最後の仕上げ(意識して暗記していく)

 

という二つの目的があるからです。

 

いずれにしても繰り返す必要がありますが

同じ繰り返すでも、それぞれの段階で繰り返す姿勢が異なります。

 

 

今自分はどの段階なのか?

どこを意識したらよいのか。

 

それを常に考えて、繰り返しましょう。

 

 

そうすれば、質の良い記憶になり、長期間頭に残る状態を作ることができます!

 

ぜひ試してみてくださいね!










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