【原稿公開】第5章(1)応用型問題集は問題パターン数と問題数を分けて考える




 

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理解型参考書で内容を十分に理解し、理解した内容が問題としてどのように問われるのか知るために問題学習型問題集で問題パターンを分析してきました。この時点で、基本問題は、ほとんど解けるようになっており、定期テストレベルの力は十分ついていると言えます。しかし、模擬試験や受験を考えると不十分です。なぜなら、模擬試験や受験に出てくる応用問題はこれまで学んだ基本問題を組み合わせて作られた「新しく見える問題」だからです。従って応用問題に対応できる力、即ち応用力をつける学習へとステップアップしなければなりません。

 

 

第3章で「勉強はインプットとアウトプットに分ける」と述べたように、応用力をつけるための勉強もインプットとアウトプットの二つに分けて行う必要があります。

まずインプットは応用問題に関する問題学習です。応用問題パターンの解法やポイントを分析します。応用問題は基本問題の組み合わせで、その組み合わせの数は膨大にあります。例えば単純計算で考えると、ABCの基本問題があれば、AB、AC、BC、ABCと4種類の問題が成り立ちます。もちろんこの組み合わせ全てを学習することはできませんが、ある程度、王道の組み合わせが存在します。そのような代表的な組み合わせのパターンを分析し解法を習得することが応用力につながるインプットの学習(問題学習)です。

 

 

もう一つは多くの問題数をこなし、解くことに慣れるアウトプットの学習です。インプットである問題学習は自分の武器となる手札を増やす勉強です。しかしそれだけでは不十分です。なぜなら手札をたくさん持っているからといって、場面に応じて適切な手札を出せるとは限らないからです。また問題を解くときには様々な制約があります。一番分かりやすいのは時間です。一つの問題に対して使える時間には限りがあります。制限時間内に適切な手札を選び問題を解かなければなりません。ということは、いちいち手札を決めるのに時間をかけすぎたらダメです。問題を見たら数秒でいくつかの手札に絞りこみ、その中から選ぶ必要があります。本番ではこうした様々な制約がある中で適切な手札を選び問題を解かなければなりません。従って、自分の武器となる手札を増やすインプットと同時に様々な制約下で手札を選ぶアウトプットの練習も必要なのです。そしてアウトプットのトレーニングは問題数をたくさんこなすしかありません。「問題を解く場に慣れる」ことが大事です。

 

 

インプット(応用問題の問題学習)とアウトプット(応用問題の問題数をこなす)には、それぞれ適した問題集があり、互いに異なる特徴をもちます。

インプット用は問題学習用なので問題パターン数の多さ、豊富な解答解説が特徴です。また解説に一般化(抽象化)された内容が含まれていればなお良いです。ただ、一つのパターンを一つの問題でじっくり勉強するので場数を踏む問題数としては不十分です。例えば、「標準問題精講シリーズ」は難易度も適度であり、問題パターン数が豊富で、かつ解答解説は量質ともに申し分ありません。従って、インプット用の応用型問題集としては適した教材と言えます。

逆にアウトプット用の問題集では数をこなすので、問題数は比較的多いのが特徴です。また問題数が多くかつ解答解説が豊富であれば、なお良いです。ただ当然ですが問題数が多い分、解答解説の量はやや少なくなります(少な過ぎてはいけません)。例えば、「重要問題集シリーズ」は問題数も十分であり、難易度も適度なレベルです。さらに解答解説量も多くはありませんが、少なくもありません。「重要問題集シリーズ」はアウトプットのトレーニングをする応用型問題集として参考にしたい教材です。

以上のように応用力もインプット、アウトプットにわけて、それぞれ適切な教材を選択し、バランスよく学習することが伸ばす秘訣なのです。

 

 

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